私のブログ販売車両ニンジャの製作模様
1~9の続きになります。
整備も終盤で、大きな作業はありませんが、
最後のもうひと頑張りが大切です。
今回のブログ終盤で整備の結果、
外装を外した状態でどのように
仕上がっているか紹介しています。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4145-1.jpg)
元々程度が良かったチェーンカバーは
掃除して再使用しました。
何十年か前は改造する際に
チェーンカバー外してしまう車両が多かったですが
今はそういうことはなく、逆についていない
車両に取り付けることがあります。
チェーンむき出しは危ないので
ついている方がよいですね。
チェーンカバーはグリスでゲロゲロ状態に
なっておりユーザーさんはそのままに
している方がほとんですが、
こういう整備時に整備士がきれいにすべきです。
車もバイクも言わなくても
こういうところをきちんと作業してくれるところが
良いと思います。ほとんどないですけど。
まともに整備していれば
気になってほっとけないものですよ。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4147.jpg)
チェーンカバーの取付ボルト。こういう箇所を
当たり前にきちんとしているかに店の考え方が出る。
欠品の場合はなるべく自然で雰囲気が浮かないものを
取り付けます。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4148.jpg)
全体的にはこんな感じ。
費用対効果はもちろん部分的にではなく、
まとめて作業を行う方が断然良くなります。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4149.jpg)
このGPZ900Rに積む車載工具です。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4215.jpg)
車載工具のカバー。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4216.jpg)
スペースが限られているので、車載工具は
最低限のもののみです。錆びていることが多く
今回のものは錆びはほとんどなく、
工具とカバーは簡単に掃除しておきました。
以前も書きましたが、車載工具は中古バイクを
仕入れるとすでに何もついていないことが多く、
当社ではそういう場合は簡単なものをつけています。
ないままで売っているところの方が
多いと思います。
ですが、あくまで車載工具はオーナーさん自身が
一度チェックして、自身の整備レベルに合わせて
必要なものを足したり、入れ替えするほうが良いです。
普段整備しない方がいろいろ入れる必要はないし、
整備できる方で心配性であれば、
あれこれ自分で必要なものを用意する。
私自身はどうかというと、バイクは見ますが
車の車載工具は確認したことはありません。
すいません。
車で動けなくなったらJAF呼びます。
トランポのタイヤがバーストした経験が
何度かあるので、初めてバーストした時は
工具が乗っててよかったと思いました。
会社のトランポには今はいろいろ載せてます。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4217.jpg)
バッテリーは新品に交換。
バッテリーはレギュレーターとのからみがあるので、
新製品だからと言って確認せずに付けるのではなく、
レギュレーターに合ったものをつけましょう。
スタータークラッチが弱い車種、いわゆる旧車と
いわれるモデルと、ニンジャも対策が施されていない
年式のものはセルの回りが弱いとスタータークラッチが
傷んでしまうのでバッテリーは早めに交換したほうが良いです。
特にカタナなどはこのスタータークラッチは欠品ですので。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_1659.jpg)
ミラーは新品に交換。
このての部品は欠品になると代わりを探すのが
面倒ですし、社外品は純正に比べて品質が落ちます。
品質が落ちるとは外観の劣化が早く、
ヒビが入りやすい、
走っているとぶれて見えないなどです。
ニンジャのミラーは根元の部分が
年数が経つと割れてくるので早めに交換します。
ニンジャのミラー交換は前期モデルはカウル内の
ステーにナットが固定されておらず、交換時に
カウルの裏側を分解して外す必要があり
とても面倒です。
当社で販売するとき、ナットが固定されていない
タイプの時はカウルステーにナットを溶接し
ミラー交換時は外から2本のボルトを外すだけで
交換できるようにしておきます。
カワサキもそれに気づいており、
後期のモデルや、
今カウルステーを注文すると
あらかじめ溶接されたものになっています。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_43191-1024x683.jpg)
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_1661-rotated.jpg)
ガソリンタンク裏につくガソリンのレベルゲージ。
パッキンを交換してます。
こういう部品が出るのもありがたい。
レベルゲージも綺麗ですね。
このレベルゲージには蓋がつきます。
旧車バイクの中にはこのパッキンが欠品の
ものもあり、どうしても部品が見つからない場合は
そのまま交換しないこともあります。
もし漏れていた時はその時に対処方法を考えますね。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3928.jpg)
メインのキーシリンダー外して清掃します。
古い車種は良く保護チューブや端子がダメに
なっていたりします。
機能面でダメになっているものは少ないですが、
見た目上傷んでいるものは結構あるので、
都度対応します。このニンジャは大丈夫で
掃除のみ。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3929.jpg)
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4186-1.jpg)
キーシリンダーを取り付けたところ。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_43991-1024x683.jpg)
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_44081-1024x683.jpg)
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3921.jpg)
ハンドルスイッチも外してチェックします。
程度が良いので掃除して再使用。
ハンドルスイッチ類は
古いバイクをレストアする時に困る部品の筆頭で、
傷んでいる時、純正部品がまだ販売されていれば
早めに対応するほうが良いです。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_43921-1-1024x683.jpg)
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3922.jpg)
スロットルケーブル。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_43901-1-1024x683.jpg)
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_43541-1024x683.jpg)
今回はフルレストア車ではないので
問題のないスピードメーターケーブルは掃除のみで
交換しませんでしたが、
スロットルケーブルは少しでも動きが悪くなると
乗っての印象がてきめんに悪くなるので、
現状問題なかったのですが交換しました。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3923.jpg)
この写真はラジエターなどを外した、
かなり前に行った作業で、
メインハーネスをチェックと掃除をするため
引っ張りだしているところ。
今回は程度が良く、交換の必要を感じなかったので
メインハーネスは交換しません。
フルレストア車であれば欠品でどうしてもオーダー
製作が難しいなどの時を除き、交換します。
この写真は車体右側で清掃前。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3924.jpg)
ハーネスをチェックして清掃後。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3925.jpg)
車体左側。
清掃し、カプラーなどチェックし終わったところ。
端子が腐食してたり、カプラーが解けたりして
いないか確認します。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3926.jpg)
同じくチェックし作業後。
ハーネスと、カプラーの端子部分をチェックして
問題があればこの時に対処しておけば、
全て防げるわけではありませんが、
中古車によくある納車後の原因が
解りにくい電気系トラブルをかなり減らす
ことができます。
後は外装組みたてや、細かい作業が
実はあったりするのですが、写真を撮り忘れたり、
撮るのが面倒だったりなので、これで作業内容の
紹介は終わりです。
外装関連ではスクリーンの研磨が
面倒ですが大切ですね。このニンジャも
研磨してあります。
磨けば磨くほど細かい傷が出てくるので
完璧とはいいませんが、
するとしないでは大違いです。
この写真は研磨して取り付けた完成状態。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_44251-1024x683.jpg)
ここからの写真は、
整備、組付けが終わり外装は取り付けて
いない時の写真です。
外装を載せれば見えなくなりますが、
今までの成果が現れます。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4154.jpg)
ガソリンタンクを外した左側。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4183-1.jpg)
同じく左側で、やや上から撮ったもの。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4155.jpg)
アッパーカウル内部の左側。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4156.jpg)
ラジエター左側。ラジエターファンスイッチが見えます。
ラジエターの加工が一番大変だったかな。
ノーマルのGPZ900Rよりは早めに回ります。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_1657.jpg)
アッパーカウルの右ウインカーの裏側。
使用するナットやワッシャーは純正の組み合わせが
良いとは限らないので都度考えて変更したりします。
アッパーカウル裏側もある程度綺麗に
しています。
これは塗装屋さんが外装を塗る時に
サービスでしてくれています。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4182.jpg)
アッパーカウル左側。ミラーを取り付ける
ステーが見えます。
先に書いたミラー交換時にここのナットが
溶接固定されているとミラー交換が
簡単にできます。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4184.jpg)
同じ位置でやや上から撮った写真。
いちいち撮るのは面倒なのですが、
このように詳しくデータを取っておき、
次にまたGPZ900Rの作業をするときに参考にしたり、
これを見て新たに改善点を思いつけば
変更したりします。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4185-rotated.jpg)
ヘッドライトの上側。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4187-rotated.jpg)
メーター手前を上から撮ったもの。
ケーブルをどこから通しているかもなるべく残しておきます。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4189.jpg)
ステムのロアブラケット周辺。
こういうところは組んでしまうと掃除しにくいので
徹底的に綺麗にしておきます。
ブレーキの分岐が見えます。
フロントブレーキのホースは3本の方が
エアは抜けにくいですが、
美しく仕上がり余計な干渉も減らせるので
3本タイプで製作しています。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4190.jpg)
メーター周辺右側。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4191.jpg)
見えないところもある程度こだわるのは、
もし自分がオーナーで、整備済みと言われるのなら
ここまでしてあるバイクに乗りたいから。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4192.jpg)
右側のラジエター上側。見えるラジエターのホースは
過去に当社で交換してあるので再使用です。
ラジエターキャップは交換済み。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4193.jpg)
ガソリンタンク下、右側。
サーモスタット部のスイッチに
配線をつなげてませんが、
このスイッチは元々水温がかなり上がった時
にファンが回るようになっています。
ファンの回るタイミングが遅すぎるので
今回このスイッチは使用していません。
このGPZ900Rは水温がもっと低いうちから
回るように対策しています。
今回エンジンはノーマルなので
ここまでしておく必要はないのですが、
エンジンに手を加えて熱量が上がっても
良いように今回の車両はしてあります。
カワサキの方でもZRXなどニンジャ以降のモデルは
今回整備模様を紹介しているこのGPZ900R同様、
水温がそれほど上がらないうちから
回るようになっています。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4199.jpg)
ラジエター右側。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4200.jpg)
ホーンは見た目傷んでいたので交換。
配線も熱で傷んでいたのでレストア。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4201.jpg)
マフラーは新規製作。
エンジン下側などのオイルラインのパイプも
きれいにしています。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4202.jpg)
ラジエターを車体に固定するための車体上側の
ステー周辺部。
配線が見えますが、念のため耐熱の保護チューブを
使ってます。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4203.jpg)
エンジン左側ヘッドカバー周辺。GPZ900Rは
ここに水がたまるので傷んでいるものが多いです。
このGPZ900Rは大丈夫ですね。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4204.jpg)
燃料コックの負圧ホースは2番からとってます。
ホースは硬化してくるので新品に交換。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4205.jpg)
ジェネレーター付近。充電量がZRXなどの
メンテナンスフリータイプのバッテリーを
使うものとは違い、GPZ900R純正は
やや多めになっています。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4206.jpg)
クラッチレリーズ周辺。ここも整備済み。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4208.jpg)
フューズボックスとセルモーターなどのリレー周辺。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4209.jpg)
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4218.jpg)
シート下。シート下がガチャガチャボロボロの車体は
ほば車両全体の状態も悪い。もちろんこの車両は
状態が良い。
![](http://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2023/03/IMG_4219.jpg)
テールカウル内。
これで極上ニンジャ整備車両を作る、
作業は終わりになります。
近いうちに1~10までまとめてみられる
ようにしたいと思います。
販売金額自体はそこらへんで売られているものより
やや高く、お客さんからの問い合わせ時に
時々理由を聞かれるのですが、
程度のよい車両を元にして、
良い部品を使い、
手間をかけて作業をする。
そうなればある程度金額は高くなります。
ですが、当社はいたずらに意味なく高いものは
好みません。
それでは自ら業界の首を絞めるような物。
今回は元々ある程度当社にて手が加えられた状態の
良いGPZ900Rを元にして、
さらに紹介しているように一度に効率よく作業を施し
たことで、ゼロから製作したときに比べ
遥かに販売価格が抑えられています。
これにエンジンに手を加えたら、
さらに走りも音も良く、さらに楽しいバイクに
なるのですけれど。今すぐは時間が作れない。
これまで整備模様を紹介してきた
販売車両GPZ900Rはこちらです。
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