GS750をかなり見直した

販売車両

入庫自体はかなり前にしていたのですが、
点検などが終わり販売できる状態となりました。

GS750自体の取扱量は少なく、
またノーマル車自体を扱うことは初めてです。

以前取り扱ったものはノーマルのスタイルに
近かったものの、すでにところどころ他社さんで
手が加えられていました。

今考えてみれば、その中でもホイールのリムが
変更されていたことと、フロントフォークが変更されて
いたことが印象を大きく変えていたと思います。

まだ天気の関係で写真を撮っていないのですが
今回海外でレストアされていたものを購入し
各部を分解し点検、調整などを行いました。

通常は他社さんで作業したものを買ったりは
しないのですが、
今回は車両を見つけた時にピンとくるものがあり
買ってみることにしたのです。
何でもチャレンジです。

エンジンは外観も綺麗でしたが
今回の点検はエンジンを降ろして
全分解して行いました。

正直なところ、この業界に入って30年近くになりますが
今までで一番きちんとした作業が行われていました。
とにかくきれいで、そのときの写真は撮ってあります。

エンジン分解前にコンプレッションゲージで
圧縮圧力を測定しましたが、4気筒とも
9Kgf/cm2以上とても良い数値でした。

今まで旧車の空冷バイクのもので
この素晴らしい数値(ノーマルのピストン)
で入庫してきたバイクはありません。

大体オーバーホール済みなんて言って
7Kgf/cm2で入庫してきたものもあります。

レストア前の状態も間違いなく良かったと
いえるもので、それをベースにレストア、
整備を施したようです。

車体の方もフロントキャリパーを外し、
(キャリパー自体の分解はしていない)
またリヤタイヤを交換したのですが、
その時の見えない部分の作業もきちんと
行われていました。
その他の部分も各部こだわりが多く
確認できています。

繰り返しになりますが、
今までここまできちんと作業されたものは
見たことがない。

エンジン、車体共に日本では手に入らない
程度の良い部品が使用されていたりして、
また、クロームメッキ部分などは再メッキが
施されていますが、
クロームメッキに関してはこのGSに
施されているものの方が当社のものより
(場合によっては新品より)品質が高い
箇所もあるぐらいです。

キャブは純正のものをOHしたものが
取り付けられていましたが
これについては、明らかに調子が悪いので
CRキャブ(新品)に変更しました。

元々空冷2バルブの750cc程度の排気量の
エンジンは、セッティングが難しいことが多く
純正キャブで走れるには走れるものの
いわゆる完調と言えるものに
出会ったことがありません。

本体自体の消耗などもありますが
細かい部分の調整の範囲が限られて
いるからです。

実際キャブのセッティングは
他のバイクより手間どりました。

通常の一般業務が終わってから
作業している関係もあり、真夜中に
走って調整したりもしましたが、
(マフラーがノーマルで静か、助かりました)
最終的にはきちんとしたセッティングを
出すことができました。

キャブレターはCR29ですが、
元々GS750用の設定はなく、そのままでは
がっちりとカムチェーンテンショナーに
干渉してしまうため、
インシュレーターにはめるアダプターを少し
長いものに変更し、それでもテンショナーに
干渉するのでキャブ側を加工しました。

テンショナーを小型のマニュアルタイプに
変更する例をよく見ますが、
張り具合の調整を適度にするのが
難しく、好きではないからです。

また点火系はイグニッションコイルは問題
なかったのですが、ポイント式だったため、
(好調を維持するためのメンテナンスが面倒)
フルトラタイプに変更しました。

今回は一部GSの部品を使いながら
カワサキの点火系の部品を加工して
使用しています。

理由としては基本カタナの部品を使えば
ボルトオンですが、故障した際に部品が
スズキよりも入手しやすく、かつ金額的にも
安いからですね。
壊れることは実際には殆どありませんが。

社外の点火系も売られていますが、
純正物の方が始動性がよく、
スタータークラッチ機構の負担が減り
寿命が長くなるからです。
スズキ系はこれらの部品が欠品なので
これは大切なことです。

ヘッドライトにシールドビームタイプが
取り付けられているので、これを通常の
ハロゲンタイプに変更する作業が残っていますが
これは部品が届き次第すぐに行います。

で、最終的に乗ってどうなのかという話です。
私自身も改造されたものしか乗ったことがなく
ほぼノーマル車(キャブは違いますが)がどういう
走りをするのか知らなかったわけです。

これが想像よりはるかに良かった。

まず取り回しでこの頃の4気筒空冷バイクに
比べ軽く、またがってみると足つきがよく
実際に運転してみると
一番感心したのはハンドリングの良さ。

曲がりたい方向に素直にスッスッと
曲がりたいだけ曲がって行きます。
これはこのバイクにしか味わえないものだと
思います。

のぼりでも下りでも、交差点でも
Uターンでも、極めて扱いやすい。

カワサキZ系のノーマルの足回り車でも
キチンを整備を施せば、かなり良く走れます。
でもそれを超えています。

ブレーキもシングルなのに思うよりも効き
リヤブレーキを使えば充分と思えます。

さらに感心したのはギヤシフトのし易さ。
通常ノーマルのギヤチェンジ機構だと
各部のガタや、クリアランスが大き目で
それなりのシフトフィーリングになります。

ところがこのGSはノーマルなのに
そうではなく、まるで優れたライディング
ステップキットのようにガタなどで力が
逃げてしまう箇所が少なく
思うようにギヤチェンジができます。

エンジンはマフラーがノーマルなので
上までフラットなのかと思っていましたが
5000回転位からきちんとパワーが立ち上がって
上まで回ります。

と言っても下からのトルクも充分ありますね。
高回転域になると振動が増えます。
これはマフラーがノーマルだという事の
影響が大きいですね。

理想はスプリングなどで連結があるタイプの
マフラーで、エキパイのサイズが38mm
ぐらいのものです。
そんなのはワンオフで作らないとないか。
それでも一般に売られているもので
抜けの良いものにするだけでも
また違う良さが楽しめると思います。

GS750はカワサキZ1が販売され、
その後のモデルが販売されてた頃に
販売されたバイクです。

よく研究され作られたのだと思います。
各部非常に凝った作りの部分があり、
本気が感じられます。

国内では外観が地味だったためか、
売れた台数が少なく
(海外ではそれなりに売れている)
今となっては部品の入手が難しく、
国内でこれだけの状態の良い
部品をそろえることはとても困難なことです。

当社のレストア車と比べても
大きく劣るところはありません。
後日写真を撮って紹介します。
すぐに納品できる状態、車検も長く残っています。


















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