真っすぐ走らない?

先日、予約をしていただいていたZが入庫しました。オーナーさんが言うには真っすぐ走っていない、右に曲がっていく感じがするとのことでした、後で確認したら、そのことで何年も悩んでいるとのこと。
フレーム補強をしているとのことでしたので、始め連絡をいただいた時には、どこかでたらめな店で作業をして、それが原因でそうなっているのだろうと考えておりました。

ところがバイクが入庫して直接見てみるとすぐにキチンとした店の丁寧な作業だとすぐに解りました。
当社と同等です。最初にどこの店でフレーム補強の作業をしたかは聞かなかったのですが、すぐにどこで作業しているか今回は解りました。
結局、フレーム補強前の状態でいくらか曲がっていたのだろうと推測するのですが、足回りの部品が問題ないかをまず確認しなくてはいけません。持ってきていただいた時に私が直接話させていただいて、試乗し確認したのですが、その時オーナーさんのきちんと治したいの気持ちを強く感じたので何とかしなくてはという気持ちです。こういう修理は手間もかかり、治しにくいんですよね。

フレーム補強自体は地元の店ではないところで行い、車体の組付けは違うショップさんで行っているのですが、その組付けた店の診断は「こういうもんだろう」、ようは、はっきりは言わないものの、このまま乗っていってよ見たいなことですね。人間が良いのと技術があるかないかは別です。

私(田崎)が乗っての診断はオーナーさんと同意見で、右に曲がっていくという答えです。乗ってすぐに解りました。
アクセルを開けている時はそれほどでもありませんが、アクセルと戻したとき右に曲がるのと、コーナーを曲がる時、右と左で曲がり方が違います。右の方が曲がり、左の方が曲がりにくい。

この真っすぐ走らないと感じるものには、気にしすぎという事も実際にはとても良くあるのですが、これには道路も平らではないですし、バイクは部品も左右対称ではなく、人間も乗り方に癖がありますから多少は左右の違いはあると思うのですが、(あまり気にしないのが正解)そうではなくはっきり右に曲がるという診断です。

私は問題ない時には問題ないと答えますし、問題があれば問題あると答えます。フレームがパウダーコーティングで塗装されているので、フレーム補強、塗装後に修正しないといけないと傷が入ることが多いのでそういう事になると、一般の店では補修がしにくいので私はフレームにパウダーコーティングをするのは好きではありません。スイングアームなどは質感が好みであれば問題ないと思うのですが。長く乗る、何かあっても治すつもりで好きなバイクを購入する場合は、修理をするときのことも製作する側の店は頭に入れておくというのは大切なことだと思います。

修理は簡単ではないので、他の既にご注文いただいているお客さんの作業の間に、どこが問題かを見つけ出します。結果が出るのは来年になりますが、また皆さんに報告したいと思います。

話は変わりますが、車の代車を用意しました。1日で終わるような作業などの時は乗ってご飯を食べに行くとか時間つぶしに使ってください。4人乗れます。

当社が使用している部品は当社で基本お勧めできる部品です。ですが出来ればこちらの方がお勧めという順序がありますから、製作模様で使っているからと皆さんのバイクにはすぐには使わないほうが良い時もあります。迷ったときには私に聞いてもらえればと思います。基本部品が欠品で手に入らないなどという事でなければ、基本自分でお勧めできる(自分のバイクに使う)ものでなければお勧めしたり、売ったりしていません。

例えば点火系、できれば純正をまずすすめます。基本はエンジンでパワーとトルクを出すのが基本で、本来の調子でないエンジンの、それをごまかすのに社外点火系を使うのは良いとは思いません。
レベルの低い、旧車の整備をしたと言って売っている、あるいはレストア済み車両などと言って売られている車両で良く使われています。
私がそういうバイクにに乗ると点火系が変わっているのに気づかない時があります。試乗が終わってからチェックしていると「えっ、点火系変わってんの」みたいな感じです。それだけ元のエンジンに力がないという事。

よくZ1でポイント式から変更するのについでだから社外品という考え方があるのですが、エンジンが本来の調子であれば充分にトルクもパワーもあるので、始動性が良く、故障もほとんどない純正品をお勧めします。実際に当社でも私が独立して約20年、取り扱ったバイクで壊れたことがあるのはたったの一度しかないので。社外品は何度もあります。純正品は、ピックアップだったり、イグナイターだったり単品でも交換しやすいので、そういう面でも良いのです。



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