目利き

日記

スズキの初期型GSX-R1100のフレームです。
レストア作業でブラスト処理をした後の写真です。

文章の終わりに写真をのせています。

タサキチューニングは名前こそ
チューニング屋ですが、
あくまでそれは一つの側面で、
一年中エンジンフルオーバーホールや
車体全てばらして行うレストアや整備などの
大掛かりな作業ばかりを続けており、
いわゆる重整備屋です。

それをもう25年以上続けています。

プロのバイク屋、車屋は状態の良い悪いを
見分ける目が必要です。
この目がなくては、良いものが欲しいという
お客さんにまともなものを売ることは
出来なくなります。

それほど良いものが必要なく
まともに走るものであれば、
見た目はそこそこの状態でよい、
その分価格が安いほうが良いという
お客様もいます。

どちらにしても
なぜ状態が良いと言えるのか、
価格が安めのものであれば
なぜその価格なのか、
その理由をプロであるならば
説明できなくていけません。

ではその良い悪いが解るようになるには
どういう経験を積まねばならないのか。
センスで一瞬で解るなんてことは
ありえないのです。

例えばオークション会場に関わる仕事で、
毎日毎日直接バイクを見続け、
評価点をつける仕事を何年も続ければ、
良い悪いが自然とある程度解るように
なるのは確実です。

新しめのバイクや、それほど走行性能に
シビアさがない日常の足にするバイク
などはそれで充分でしょう。
燃費がよければいいみたいなものです。

ですがそれだけでは本当の意味での
目利きというには不十分な世界もあります。

それが専門性が求められる古いバイクや
古い車、新しめのものであっても
高出力であったりなど、走行性能の高い
バイクや車などの走ることに重点を
おかれたモデルです。

オークション業者で働き、
目が鍛えられると言ってもそれは外から
見ているだけ、また状態の良いものを
存分に走らせることもできないでしょう。
売り物ですからね。

そこで私たちの出番です。
写真のGSX-R1100のようにフレーム単体まで
ばらしてブラスト処理を施せば、
よい部分も悪い部分もすべて解ります。

また寸法がずれやすい箇所なども解ります。
こりゃ立ちごけ程度でもシートレールは
ねじれたりするな、
あるいは何もなくても
シートレール回りは多少ばらつきが
でる構造など。
軽くする為に必要以上には強く作られて
いないと解るからです。

フレーム単体にするだけでは不十分、
ばらしてこのように綺麗にして初めて
本当の意味での状態が解ります。
汚れていては解らないわけです。

このフレームだけでなく
車体全体、つまりエンジンも、
メーターも、足回りも電装系も
ネジの1本まで全てばらして綺麗にして
状態を確認し悪い部分は整備したり
レストアする。

そしてそれら部品を組付け
フルレストア車であれば200キロ走って
確認をする。

また納品して2年経つと車検で入庫し
状態を確認する。
そうすると走行距離や使用年数で
どこが傷みやすかったり、
故障しやすいかも解るようになる。

造られたメーカーや、年式によっても
弱点や、逆に強いところ、改良された
箇所なども解るようになってきます。

ですのでつまらないネット記事などに
振り回されたりしない。現物を
直接見て、ばらして整備しているからです。

これを25年以上続けていると
どうなるでしょうか。

自然とどんどん目利きなっていきます。

この経験をいかしてバイクを仕入れます。
つまり仕入れの時には全てばらして状態を
確認するなんてことは出来ませんよね。

つまり外から見たりした状態だけで
良いものかどうかを判断できなくては
いけません。

その時に私たちはこの25年以上の経験から、
外観から中身を推測し、一番手がかからず、
良いものに仕上られるものを手に入れます。

その結果として、仕入れ価格はその辺で
売っているものより高くなります。
物が良いのでそれは当たり前。
良いものが安くはないのです。

ですがお客様に納品できるレベルに整備や、
レストア、チューニングを施す場合には
作業効率を良くすることができ、
結果として安く、ものとしては同じ金額なら
良いものに確実に仕上がるわけです。

つまり、本当に良いかどうかの、
またどのような整備が必要かどうか知るには
普通にバイクを取り扱うだけでは
車種や、ものによっては不十分なのです。

外から見ただけの経験では、
深い、本質的な部分は解るように
なりません。

全てばらして綺麗にして修理と整備を
して組付け、走って確認し、
数年経ってから再度点検し確認する。
本当の意味で目利きになるには
その経験が必要なのです。

予算に上限があるのが当たり前なので
それは恥ずかしいことではありません。
その場合は車種を良く考えて選び、
整備の優先順位を決め、できる所から行う。

とにかくスタート時点、
間違った車両選びだけは避けたいものです。

写真はすべて販売車両に使う
初期型GSX-R1100のフレーム写真です。
このようにすれば誰が見てもごまかしはききません。
すべて解ります。

仕上げはどのようにするか悩みましたが、
今回はシルバーの塗装で、なるべく仰々しくならないように
塗ることにしました。
せっかくフレーム単体にしたので、
オリジナルとは仕上げが異なりますが、
長く乗ることを考えればその方がいいかなと。

うだうだ言ったところで手を動かさなければ
良いバイクには仕上がりません。

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